「活性酸素」という言葉を聞いたことがありますか?
活性酸素は肌のトラブルを引き起こしたり「体の老化」を早めたりするものです。
どうして活性酸素が体のトラブルの元になるのかということは後述しますが、そもそも活性酸素とはいったい何なのでしょうか?
活性酸素とは
活性酸素は、科学の場では「超酸化物質」と呼ばれたりもします。
酸素ボンベの内部などに使われたり、様々な化学反応を技術的に利用して、私たちの生活に役立っている物質です。
しかし、それは技術として扱えていればの話。
実は「超酸化物質」は私たちの体の中でも生成されていて、なんとそれが私たちの肌や体に害を与えているです。
酸素について
話は変わりますが、太古の地球【まだ地球上に目立った生物が存在していないくらい遥か昔】では、 酸素というものは猛毒でした。
その時代に酸素を作り出すことのできる生物はごく一部で、まだ酸素を”利用”できる生物はいなかったのです。
しかし長い年月をかけて、まずはミトコンドリアが「酸素をエネルギーに変える能力」を身に着け、それからだんだんと、いま私たちが知るように酸素は生きていくうえで必要不可欠なエネルギー源の一つになったのです。
しかし、地球上には今だに酸素に当たると死んでしまう生き物がいます。
例えば、真空パック内でも生き残るバクテリアなど。
これらは、酸素の存在しないレトルトパック内などで繁殖して食中毒の原因になったりするのですが、反対に酸素に触れると死んでしまうという特徴がります。
このように、今でも酸素は猛毒として働く場合があるのです。
活性酸素は体を守るためのもの
活性酸素は体に害を与えると書きましたが、本来は外から体内に侵入してきた微生物などを殺すために、私たちの体の免疫系が作り出します。
つまり、活性酸素は私たちの体を守るために作りだされているのです。
しかし適量であれば問題がないものの、活性酸素が大量に作り出されてしまうと、今度は敵である微生物だけでなく、私たちの体の細胞まで傷つけ始めるのです。
こうしてダメージを受けた細胞は再生機能が衰えたり、保水機能が低下したりして「ハリのないたるんだ肌」になってしまうのです。
活性酸素が増える仕組み
この有害物質には太陽の光に含まれている「紫外線」も含まれます。
太陽に長時間当たって日焼けをすると肌のトラブルの原因になるという根拠は、実はここにあるのです。
もちろん「高温・乾燥」して、そのうえ海の潮風に長時間さらされた肌は「一時的に脱水状態」となって潤いがなくなることはありますが、これは後から適切な水分補給をすれば再度保湿されます。
しかし、紫外線を浴びることによって体の防衛反応として超酸化物質が多量に作られてしまった場合、この超酸化物質によって肌などの細胞が酸化、つまりダメージを受けてしまい「肌の老化現象」を引き起こすのです。
肌の老化現象についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
【20代が老化の分かれ目!】老けない男になるためのアンチエイジング
肌だけじゃない、超酸化物質の怖い影響
超酸化物質の引き起こす体の酸化のトラブルは、なにも肌の老化に限ったことではありません。
なんと余分に作られた超酸化物質は、体内での還元反応を経ながら体に様々なダメージを与えてしまうのです。
そのなかで厄介なものは「DNAの破壊」でしょう。
損傷を受けたDNAの遺伝情報は、その後正常に修復されれば問題がないのですが、まれにガン細胞などの「悪性腫瘍」を作り出す原因になる場合があります。
こうなってくると、体を守るために作りだされた超酸化物質でガンが出来るなんて、なんだか本末転倒な気もします。
なので、体本来が免疫として生成する必要量の超酸化物質は良いのですが、紫外線に当たったり体を酸化させるような食品ばかり食べていると「健康を害するリスク」が高まってしまうのです。
DNAの損傷について
余談ですが「DNAの損傷」というのは、私たちの生活の中で日々繰り返し起きていることで、特別な出来事ではありません。
例えば「体に有害なものが侵入したとき」「紫外線に当たったとき」「放射能に被曝したとき」など、DNAは案外簡単に損傷を受けるのです。
そして、そのたびに私たちはガン細胞などの病気の原因となるリスクを持つことになるのです。
つまり「私たちの食べているもので体が酸化の影響を受けるかどうか」ということは、体の健康を考えるうえでとても需要なのです。
日々、抗酸化作用のある緑黄色野菜や青魚、オメガ3系の脂肪酸を摂ることは、肌と体の健康を維持するにはとても重要なことなのです。
肌や身体に良い食べ物についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
【栄養士が勧める!!】男性の肌老化やアンチエイジングに効果のある食べ物
まとめ
いかがでしたでしょうか?
人間が生きていくうえで「活性酸素」は必ず発生します。
この活性酸素に目を向けていくのと、いかないのでは将来の見た目や健康に大きな違いが出てしまいます。
後で後悔しないように今からでもすぐに意識していきましょう。