年齢とともに目立ってくる「顔の毛穴」。
毛穴が開いた状態になってしまうと、肌が汚く見えたり老けて見えたりしてしまいます。
また毛穴の奥には皮脂を出す皮脂腺が存在するため、毛穴の開きは脂性肌(オイリー肌)になる原因になります。
さらに男性の肌はもともと毛穴が大きいので、毛穴がつまってしまい「ニキビ」や「吹き出物」といった毛穴トラブルが多くの人に起こります。
清潔感のある若々しい見た目を保つために、毛穴が原因で起こるトラブルと毛穴ケアの重要性を確認しておきましょう。
男性の毛穴がもつ特徴
毛穴とは毛が生えてくる場所であると同時に、毛と肌を保護するための皮脂を分泌するための器官です。
男性は女性と比べて皮脂分泌量が2~3倍であるため、皮脂の出口である毛穴も大きくなっています。
身体の中で皮脂の分泌量が多い「顔」は、他の場所と比べて特に毛穴が大きくなって目立ってしまうのです。
皮脂の分泌量は男性ホルモンによって決まります。
男性ホルモンの多さは遺伝情報によっての影響が大きく、生まれつき毛穴の大きさは決まってしまいます。
男性と女性の肌の違いについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
【男性肌と女性肌は全然違う!?】男の肌に最適なスキンケアとは
皮脂と毛穴の関係
毛穴の中にある「皮脂腺」の大きさが、大きいほど皮脂分泌量が増えます。
生まれ持った男性ホルモンの分泌量によって皮脂腺の大きさが変わるため
- 体毛が濃い
- 筋肉が付きやすい
などの男性ホルモンの多い人が持つ特徴がある人は、毛穴も大きくなってしまいます。
皮脂腺は思春期におこる第二次成長期で急激に成長し、皮脂分泌量を増やします。
思春期にニキビができてしまうのは、この第二次成長期の皮脂分泌量の急増によるものです。
皮脂の分泌量が急増するため、思春期の頃から毛穴も目立つようになってきます。
顔には約20万の毛穴があり、中でもTゾーン(おでこから小鼻にかけての部分)は皮脂腺の働きが活発で皮脂を多く分泌します。
そのため鼻の毛穴が黒ずんでしまう「いちご鼻」や、毛穴のつまりによる「ニキビ」や「吹き出物」といったトラブルがTゾーンに発生しやすいのです。
さらに男性の皮脂分泌量は、20代でピークを迎えてから減少することなくそのままです。
そのため皮脂によるベタつきや毛穴トラブルが慢性的に続くことになりやすいのです。
男性の脂性肌についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
顔から出る皮脂はオジサン臭を放つ
「オジサン臭」と言われる臭いは、皮脂が酸化したり雑菌によって分解されて発生します。
古い油のような臭いで他の体臭と比べて臭いが広がる力が非常に強いため、周りに不快感を与えてしまうことになります。
この臭いは30代から40代ごろに強くなります。
皮脂量の多い人は毛穴だけでなく臭いにも気を遣う必要があるのです。
臭いのケアについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
毛穴が開く原因
もともと毛穴が大きかったとしても、毛穴が開いていなければ目立つことはありません。
毛穴が開いてしまう原因には
- 皮脂分泌量が異常に多くなってしまうこと
- 角栓が毛穴を押し広げてしまっていること
- 乾燥や老化によって毛穴がたるんでしまっていること
などがあります。
毛穴の開きは「鼻」や「頬」のあたりが特に目立ちやすく、デコボコとした汚い肌になり老けた印象の見た目になってしまいます。
皮脂分泌量が増えてしまう原因
皮脂量が増えてしまう原因には「生活習慣の乱れ」が密接にかかわっており、習慣が改善されない限り慢性的に続いてしまいます。
- 睡眠不足
- ストレス
- 皮脂分泌量を増やす食べ物をとりすぎている
- 洗顔のやり過ぎ
主にこれらの習慣があることで皮脂分泌量が多くなってしまうのです。
睡眠不足やストレスは、ホルモンバランスを乱し男性ホルモンの分泌量が増えるため、皮脂腺が刺激されて皮脂分泌量が増えてしまいます。
男性ホルモンの分泌量が増えていると、皮脂量が増えてしまうだけでなく肌が硬くなってしまい、汚れや皮脂によるつまりをおこしやすくなります。
皮脂分泌量を増やす食べ物は
- 動物性脂肪や糖質
- アルコール
- カフェイン
- 香辛料
などです。
動物性脂肪は肉類や乳製品に、糖質は甘いものや炭水化物に含まれています。
これらも男性ホルモンと同じく、皮脂腺を刺激して皮脂分泌量を増やしてしまいます。
洗顔のやり過ぎると、皮脂分泌量が足りていないと皮脂腺が判断してしまい、より多くの皮脂を分泌するようになってしまいます。
このメカニズムを知らずにどんどん皮脂を落としてしまうと、皮脂分泌量がどんどん増えていってしまうので、気が付いたときには皮脂で顔が常にベタベタということになりかねません。
皮脂分泌量が増えてしまうと、皮脂の出口である毛穴はどんどん開いてしまうことになります。
角栓による毛穴の広がり
まず角栓とは、古い角質層と皮脂が混ざり合ってできるものです。
ほとんどが「タンパク質」で出来ており、皮脂の部分は約3割程度です。
本来角栓は毛穴を雑菌などから守るために必要なのですが、大きくなって毛穴を塞ぐようなサイズになってしまうと、毛穴を押し広げてしまったりニキビを発生させる原因となります。
角栓を大きくしてしまう原因には
- 毎日肌の汚れを落としきれていない
- 乾燥や男性ホルモンの影響で肌が硬くなっている
- ターンオーバーが乱れている
などがあげられます。
汚れが毎日残り続けてしまうと皮脂と混ざり角栓となります。
また皮脂も落としきれず残っている状態が毎日続くと、角栓ができやすくなってしまいます。
乾燥や男性ホルモンが多く分泌されている状態が続いてしまうと、肌は硬くなる特徴があります。
肌が硬くなってしまうと毛穴も硬くなってしまい、皮脂や角質がうまく排出できないようになって角栓ができやすくなります。
ターンオーバーの乱れも古い角質が残ってしまい、肌が硬くなってしまうことで角栓ができやすくなってしまいます。
老化と毛穴のたるみの関係性
毛穴のたるみは肌のたるみの影響を受け、楕円形に広がってしまった状態のことを言います。
30代ごろから急に目立つようになってくるのが特徴です。
これは肌をささえている「コラーゲン」や「エラスチン」が加齢とともに失われていくことが原因です。
肌を支えきれずにたるんでしまうと、引っ張られて毛穴も下に広がってしまい「毛穴のたるみ」ができてしまいます。
さらに毛穴のたるみ同士がつながってしまうと「しわ」になってしまい、見た目の老化を一気に推し進めてしまうことにもなります。
毛穴がつまる原因とは
毛穴のつまりは様々な毛穴トラブルにつながります。
放置してしまうと悪化してどんどんケアが難しくなっていきます。
毛穴のつまりの原因になるものは角栓です。
この角栓が毛穴を塞いでしまうことで中の皮脂が固まっていき、どんどん大きくなることで毛穴が開いてしまったり、雑菌が角栓をエサに繁殖してしまうことで「ニキビ」になったりしてしまうのです。
皮脂量が多い状態や乾燥や男性ホルモンの影響で肌が硬くなっている状態、汚れを落としきれていないといったことが続くと、角栓はどんどん大きくなり「毛穴のつまり」が目立つようになっていきます。
毛穴のつまりがニキビにつながる
角栓によって毛穴がつまってしまうと中で皮脂がたまってしまい、皮膚が少し盛り上がった状態がニキビの初期症状です。
この状態を「白ニキビ」と呼び、この状態から汚れが付着したり酸化して黒くなってしまった状態を「黒ニキビ」と言います。
白ニキビと黒ニキビの状態では、まだ毛穴の内部で炎症が起こっていないため、この段階で適切な方法で治せば跡が残ることはほとんどありません。
しかし毛穴の内部で雑菌が繁殖してしまい、炎症が発生してしまう「赤ニキビ」からは、毛穴のつまりを取り除くだけでなく炎症と雑菌の繁殖を抑える必要があり、ニキビ跡も残りやすい状態になります。
ニキビ跡には
- 炎症部を早く治そうと、身体が毛細血管を集中的に増やすために赤みが残るもの
- ターンオーバーで自然に排出できない角質層よりも奥で出血が起こり、血が変色し赤黒くなってしまうもの
- ニキビによる炎症が強かったため皮膚内部の組織まで破壊されてしまいデコボコのクレーター状になるもの
などがあります。
このように毛穴のつまりを放置すると肌に大きなダメージを与えてしまい、見た目も一気に変えてしまうことになってしまうのです。
ニキビについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
毛穴の黒ずみができる原因
毛穴に黒ずみができてしまう原因は複数あります。
- 汚れや角栓によるもの
- 影によるもの
- 色素沈着によるもの
これらの原因で黒ずみが発生しています。
汚れや角栓による黒ずみは、毛穴の内部にたまった汚れや角栓が空気に触れることで酸化してしまい黒く変色することでできます。
このタイプの毛穴の黒ずみは、触ると毛穴から出ている汚れや角栓でザラザラとした感触があります。
皮脂分泌量の多い人や毛穴が開いてしまっている人は、角栓や汚れがつまりやすいのでこのタイプの黒ずみができやすくなります。
次に毛穴が大きく開いてしまっている場合も、影ができて毛穴が黒ずんで見えるようになります。
ニキビでクレーター状の跡が残ってしまっている場合も、影ができてしまうので肌が黒ずんで見えてしまいます。
最後に色素沈着による黒ずみは、紫外線やニキビによる炎症などのダメージで毛穴付近でメラニン色素が発生して黒くなってしまっています。
このタイプの黒ずみは肌の内部で起こっているため触ってもザラツキなどは感じません。
また角質層よりも奥でメラニン色素が蓄積してしまっていると、ターンオーバーで自然に排出されることもないので改善することが非常に難しくなります。
毛穴の黒ずみについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
【毛穴の黒ずみを徹底解消!】毛穴が黒ずむ原因と本当に効果的な改善方法
タバコと毛穴トラブル
喫煙習慣のある人は、ない人に比べて老化が進むスピードが早いと言われています。
またスモーカーフェイスという言葉があるほど、見た目に与える影響が大きいことでも有名です。
タバコはコラーゲンの生成を阻害するため肌の弾力が失われます。
そのため肌にたるみがでてしまい、それに引っ張られることで毛穴もたるんでしまいます。
毛穴がたるんで開いてしまうため様々な毛穴トラブルに発展しやすく、喫煙を続ける限り慢性的に繰り返し同じトラブルが起こることになります。
喫煙が肌に与える影響についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
毛穴の開きを抑える
毛穴の開きを抑えるために重要なのは
- 洗顔
- 保湿
- 皮脂分泌量を抑えること
です。
汚れや皮脂が過剰に残ってしまうと、角栓がどんどん大きくなって毛穴を押し広げることになってしまうことになるので、取りすぎに注意しながら洗顔で落とす必要があります。
一気に角栓を取ってしまうと毛穴がぽっかりと開いてしまうため、不要な分を優しく落とすことが必要です。
またしっかりと汚れや皮脂を落とせていると「スキンケアアイテム」の浸透率も高まります。
スキンケアによって保湿をすることで
- 肌の老化によるたるみ
- 肌が硬くなってしまうことによる角栓のつまり
を改善することができます。
肌が乾燥していると肌表面が硬くなり、きめが粗く毛穴の開きやたるみが発生したり、角栓がうまく排出できずどんどん大きいものになってしまいます。
男性の肌はインナードライ肌(オイリードライ)といわれ、皮脂が多く中で乾燥している性質の人が多いので、洗顔と保湿は毛穴の開きから発展するトラブルにも効果が期待できます。
また皮脂を抑えるためにも、洗顔と保湿によって余分な皮脂を取りながら肌を乾燥させないことは効果的です。
肌が乾燥していると水分蒸発を防ぐために皮脂を多く分泌します。
ただし洗顔はやりすぎてしまったり、洗浄力が強すぎるものを使用すると逆効果になるので注意してください。
皮脂分泌量を抑えるためには脂っこい食べ物を控えることや、自律神経を整え男性ホルモンが過剰に分泌されている状況を改善することが効果的です。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経が優位になっている状態だと男性ホルモンの分泌量が増えます。
交感神経は活動しているときやストレスがかかっている状態で優位になり、副交感神経はリラックスしている時や睡眠時に優位になります。
現代社会はストレスが多いことや夜遅くまで活動してしまいやすい環境であるため、交感神経が優位になっている人が非常に多くなっています。
皮脂分泌量を抑えるためには副交感神経を高めていく必要があります。
副交感神経を高めるには、リラックスや癒しの効果があるモノや行動を生活に取り入れるのがよいでしょう。
お風呂にゆっくりつかることや睡眠をしっかりと取ることなど、基本的な生活のリズムを見直すことで副交感神経は正常に働くようになります。
他にもストレスをためすぎないことや、マッサージやストレッチで体をほぐすことなども効果的に副交感神経を高めることにつながります。
小鼻の黒ずみ毛穴ケア
小鼻の黒ずみのケアは原因によって異なります。
毛穴の開きによる影が原因になっている場合は、先ほど毛穴の開きのケアで説明したことに取り組むのが1番効果的です。
汚れや角栓のつまりが酸化してできた小鼻の黒ずみであれば、洗顔によってこれらを取り除くことが最も重要になります。
ちなみに黒ずみに悩むほとんど人はこの「角栓や汚れのつまり」が原因の場合が多いです。
角栓や汚れを取り除くときに毛穴パックなどで一気に取ってしまうと、より大きな角栓ができやすくなってしまったり毛穴が大きくなってしまうのでいけません。
洗顔料で不要な汚れや角栓を優しく落とすことで、黒ずんでしまった部分も落としていくことが適切な毛穴の黒ずみケアになります。
ただし洗浄力が強いだけの洗顔料では汚れは落とせても角栓にアタックすることができません。
酵素洗顔やピーリングなど角栓の7割を占める古い角質に対して効果のあるものを使用しましょう。
汚れや角栓を落としやすくするため「毛穴を開いた状態」にしておくことも重要です。
毛穴は温めると開き、冷やすと閉じる性質があるため洗顔前にゆっくり湯船につかっておいたり、ホットタオルで温めておくなどの工夫をすると、より効果的に毛穴の黒ずみを落とすことができます。
毎日ピーリングや酵素洗顔を使用してしまうと肌を大きく傷つけてしまうことになるので、週に1~2回程度で使用してください。
またこれらの黒ずみケアをした後は絶対に保湿ケアを行ってください。
色素沈着によっておこる毛穴の黒ずみに対するケアは、レーザー治療のように病院で行うものでなければ大きな改善は期待できません。
このタイプの黒ずみは皮膚の奥深くでおこっているため洗顔、スキンケア、ターンオーバーでも取り除くのが難しくなります。
自分でできることは色素沈着が今以上に起こらないように予防する事しかありません。
色素沈着を起こす原因になるメラニン色素の生成を抑えるために
- 紫外線対策に取り組むこと
- 洗顔やタオルドライの時にゴシゴシと強くこすることをやめること
などの予防に取り組んでいきましょう。
アンチエイジングも毛穴ケア
毛穴の開きやたるみ、角栓のつまりなどのトラブルと「肌の老化」は密接な関係にあります。
加齢によって肌内部のコラーゲンやエラスチンが失われることで肌の弾力も失われてしまい、毛穴がたるんで大きく開いてしまったり、ターンオーバーのペースも年々遅くなっていき、50代ごろには20代の約2倍の期間がかかるようになるため、古い角質が肌に残りやすくなり角栓ができやすい環境になっていきます。
また、皮脂が多い男性は顔で皮脂が酸化してしまうと「過酸化脂質」という老化の原因物質に変化することにも対策が必要です。
過酸化脂質は毛穴の黒ずみの原因になるだけでなく、肌細胞を酸化させ「シワ」や「シミ」を作ったりします。
これらの加齢とともに起こる肌の変化への対策をしておかなければ、自然と毛穴トラブルが起こってしまうようになっていきます。
「アンチエイジング」に取り組んでいくことも、毛穴トラブルを防ぐことに直接つながるのです。
具体的な取り組みとしては
- 運動する習慣を身に着ける
- スキンケアをする習慣を身に着ける
- 規則正しい生活を心がける
- バランスの良い食事を心がける
などがあげられます。
これらの習慣を身に着けることで体の内側も外側も若々しく保つことができます。
若いころから始めるとより効果的なので老化による変化が気になりだしたらすぐに取り組んでいきましょう。
アンチエイジングについてはこちらの記事を参考してみてください。
【20代が老化の分かれ目!】老けない男になるためのアンチエイジング
まとめ
毛穴の状態は肌の質感、見た目に大きな影響を与えます。
加齢とともに毛穴が目立ってくるのは仕方がないことですが、毛穴が開いてしまうことによるトラブルは普段のケア次第で全て回避することができます。
毛穴レスな見た目を手に入れるため、毎日のケアに取り組んでいきましょう。