人と話すのが苦手、人見知りで上手く話せないといった悩みを持つ人は多いと思います。
きちんと話せなければ相手から嫌われてしまうと思ってしまうと自然体で話すことが出来なくなってしまい、コミュニケーションを上手く取れなくなってしまいます。
これらは理想とする自分の姿が完璧すぎることや、他人から見た自分の評価を気にし過ぎていること等の原因が考えられます。
何も考えていなくても人の懐に自然と入り込める生まれつきのコミュニケーション強者もいますが、そのような特別な才能が無くても誰とでもコミュニケーションを楽しく、自分のペースで進めていくことが出来ます。
コミュニケーション能力を向上させるために必要なのは、ちょっとした技術を知ることだけです。
慣れないと少し難しい技術もありますが、簡単なものから習得していけば相手の反応は大きく変わっていくので、出来るところからやってみてください。
話す技術よりまず「見た目を整える」ことから始める
人は外見から得られる情報で、相手の第一印象のほとんどを決めつけます。
そのため見た目を清潔にすることは、話す前から相手に良い印象を与えることが出来ます。
反対に汚い見た目をしていると話す前から相手に悪い印象を与えてしまうため、相手と円滑にコミュニケーションをとることが一気に難しくなります。
身だしなみを整えるだけで大幅に不利な状況から脱することが出来るので、真っ先に取り組みましょう。
見た目の整え方についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
表情に注意しないと「心の距離」は縮まらない
表情には話さなくても感情が出てしまいます。
昔からの有名なことわざに「目は口ほどに物を言う」という言葉があります。
これは話さなくても相手の感情が目から読み取れるという意味のことわざです。
そのため自分の表情に気を遣うことと、相手の表情を見ることはコミュニケーションにおいて非常に重要な要素になります。
コミュニケーションが苦手だと感じている人は無表情であったり、楽しく無さそうだと感じとれる表情をしていることが多いです。
余裕がなかったり、相手との間に壁を作っていたりと理由は様々なものがあると思いますが、相手はあなたの表情から「敵意」や「焦燥感」、「無関心」などのマイナスなイメージを敏感に感じ取ります。
コミュニケーションの基本はやはり笑顔です。
楽しく無さそうな相手と話し続けるのは誰でもすごく苦痛に感じるのです。
まずは相手に対して笑顔で接し、コミュニケーションを楽しんでいることを示すことから始めましょう。
「対等な立場」で話すことを心がける
上下関係が出来てしまうと上の人間は自分の意見、考え方が全て正しいと思いこんでしまい、下の人間の異なる意見や考えを認めることが出来ません。
下の立場になった人間は、上の立場をとる人間に対して「なんでちゃんと話を聞いてくれないのか」「なんで理解しようとしてくれないんだ」とその相手に対して心を完全に閉ざしてしまいます。
「最近の若者は~でダメだ、自分の若い時は~」というよく聞くセリフは分かりやすい例と言えます。
このセリフでは、年長者が上の立場となり「正しいと思っている自分」と異なる若者を考え方を否定します。
それに対して下の立場の若者は心を開くことはなく「自分を理解しようとしない年長者」と距離を置くようになります。
このように上下がはっきりした関係性は、お互いが相手を理解しようとしないためコミュニケーションが成立しません。
対等な立場を築くことが出来ないと「相手を理解すること」「認めること」が難しいのです。
しかし意識をしないと対等な立場で話すことは案外出来ません。
対等な立場で話すために気を付けるべきポイントは
- 相手を理解しようとする
- 自分の考えを押し付けない
- 全てに優劣を付けようとしない
この3つです。
無意識でやってしまいがちなポイントなので注意しておきましょう。
「受け答え」がスムーズに出来るようになるためには
それらに対する「受け答え」がスムーズに出来なければ、会話が途切れてしまいます。
コミュニケーションが苦手だと感じている人は、おそらくこの部分を苦手としているのではないでしょうか。
話すのが苦手であれば、聞き上手になるのが良いとかオウム返しをすれば良いと言われますが、グループでの会話であればそれで乗り切ることも出来ますが、1対1の会話では、よほど相手が話し好きでなければすぐに話が途切れてしまいます。
相手の話を聞きながら自分の中で話を整理をしていくと「もっと深く聞いてみたいポイント」や「自分はこう思うといった意見」が浮かんでくるようになります。
話を整理するときは5W1Hを当てはめていくと分かりやすいです。
- いつ(when)
- どこで(where)
- 誰が(who)
- なにを(what)
- なぜ(why)
- どのようにして(how)
これらは情報を正確に伝える、理解するための重要なポイントです。
これが出来るようになると、話が噛み合わないということが無くなります。
また話が理解出来ても「とっさに返せない」「挙動不審になってしまう」という悩みは、心理的に余裕が無いことが原因だと考えられます。
会話のスピードについていけなかったり、予想外の場面で話をふられた時など、ほとんどの人が焦って頭の中がパニックになり、訳がわからない話を返してしまうか、無言になってしまうといった経験をしたことがあるでしょう。
とっさに話を返せるようになるためには
- 知識量を増やす
- 人をよく観察する
- とにかく場数を踏む
などが有効です。
まず知識量を増やすことは「返しの数」と「質」を上げることに繋がります。
また、知っていることを使って話を返すことが出来るので心に余裕が出来ます。
次に人を普段からよく観察することで相手が次に何をするか、何を考えているかの予想が出来るようになってきます。
表情や仕草から、これらを予想出来るようになるにはある程度の経験が必要ですが、慣れてくれば意識しなくても分かるようになってくるので最初は常に意識する訓練を重ねましょう。
最後に、とにかく場数を踏むことで嫌でも経験値が上がっていきます。
経験があれば自分の中である程度「このタイプにはこの返し」という風に型が出来ます。
型が出来てしまえば、あとは相手に合わせて当てはめていくだけなので余裕が生まれ、自然と話を返せるようになるでしょう。
「心理的にデリケートな部分」には踏み込みすぎない、踏み込ませない
人とコミュニケーションをとっていくうえで、この部分に踏み込んでしまうのが1番やってはいけないことと言えます。
いわゆる「人の心に土足で踏み込む」という状態です。
人それぞれ考え方も価値観も違うため、踏み込まれたくない部分も人によって全然違います。
なのでコミュニケーションを取りながら上手く距離感を図っておかないといけません。
相手をよく見ていれば、デリケートな部分に踏み込んでしまった時に「嫌そうなサイン」が何かしら出ています。
もし相手が嫌がるそぶりを見せたら直ちに話題を変えましょう。
また反対に相手が自分のデリケートな部分に踏み込んできた場合は、その話はしたくないとはっきり意思表示をしましょう。
少し距離感を図り間違えてしまっただけであれば、はっきりと伝えれば分かってくれます。
それでもまだ踏み込んでくる、または何がダメなのか分からないといった反応をされた場合は、直ちにその相手と距離を取った方が良いでしょう。
コミュニケーションでは、お互いにちょうど良い距離感を保つことを絶対に忘れてはいけません。
まとめ
人と話すのが苦手な人や人見知りをしてしまう人は、今まで多くの人とコミュニケーションをとってきた人と比べて経験値の部分で差が出来てしまっています。
また一部のコミュニケーション強者は、感覚のみでこれらの技術を最高レベルでやってしまうのです。
しかし誰でもこれらの技術は身に着けることが出来ますし、慣れてくれば意識しなくても出来るようになります。
最初はぎこちなくなってしまうかもしれませんが、少し我慢して続けてみてください。
何も意識しなくても自然に話が出来るようになっているはずです。
コミュニケーション能力についてはこちらの記事も参考にしてみてください。